土星探査機カッシーニがグランドフィナーレ!
《さよならカッシーニ!》カッシーニは現在,土星突入のための最終軌道に入り,時速6万5000キロメートルを超える猛スピード(17時現在)で土星へ向かっています。そして本日9/15,日本時間19時31分頃に,土星大気への突入を開始する予定です。動画:NASA/JPL-Caltech pic.twitter.com/t6g9v43kRi
— 科学雑誌Newton(ニュートン)公式 (@Newton_Science) 2017年9月15日
米航空宇宙局(NASA)などが打ち上げた無人の土星探査機「カッシーニ」が日本時間の9月15日夜、土星の大気に突入して燃え尽きます。
1997年に打ち上げられたカッシーニの20年間に渡った任務のグランドフィナーレは、土星大気の成分分析で大気を分析するために土星に突入し燃え尽きてしまいます。
カッシーニの功績
カッシーニは無人の土星探査機として1997年10月15に、アメリカのケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げられました。
「カッシーニ」という名前は、17世紀に活躍したイタリア生まれの天文学者「ジョヴァンニ・カッシーニ」から取られています。ジョヴァンニ・カッシーニは土星の輪に隙間が空いていることを初めて見つけました。
2004年に土星の周回軌道に入ることに成功したカッシーニはこれまでミッションをこなしてきましたが、燃料が尽きそうになってきたため土星の大気圏に突入させるミッション「「グランド・フィナーレ」が実行されたのです。
カッシーニの功績をショートフィルムにしたもの。これが美しすぎる。
永久保存版です。 https://t.co/64DcKcgcfb— naoだんご (@nao2greenwood) 2017年9月15日
カッシーニの最後の通信時間は?
カッシーニから送られてくる最後の信号が地球に到達するのは,日本時間で20時55分頃です。私たちがカッシーニの最期のメッセージを受け取ったときには,すでにカッシーニは土星で燃え尽きてしまっていることでしょう。
— 科学雑誌Newton(ニュートン)公式 (@Newton_Science) 2017年9月15日
[速報]
土星探査機カッシーニの通信途絶が確認されました。さよなら、カッシーニ。
Credit:NASA pic.twitter.com/Qw0YqAD367— TELSTAR宇宙情報 (@telstar_news) 2017年9月15日
カッシーニはすでに役目を終えたようですね。
このカッシーニを見守り続けてきた科学チームのリンダ博士は「土星の輪を研究してきた者として、輪をこれまでにない解像度で見ることができ、ほとんど手で触れるようですばらしかった」と振り返り、
もしカッシーニに何か言うとしたら、『土星が間近に見える特等席をありがとう』と言いたい」と述べたそうです。
20年間という長い旅を終えたカッシーニ、私に多くの有益な情報をもたらしてくれました。その功績は今後も色あせることなく残り続けていきます。
カッシーニは土星の衛星に生物がいるかもしれず、その生物に影響を与えないためにあえて土星の大気に突入して燃え尽きました。
この決断を下した科学チームの方々は断腸の思いだったと想像しますが、このカッシーニの残してくれた夢の続きがまた人々を突き動かすのではないでしょうか。
もしも土星の衛星で地球外生物が発見されるようなことがあれば、それは紛れもなくカッシーニの功績と言えるでしょう!
ありがとう、カッシーニ!