太陽フレアで停電したカナダとアメリカの状況を振り返る【1989年3月】

太陽フレアにより停電したカナダ

9月6日に発生した大規模な太陽フレアの影響が9月8日~9月9日にかけて出るのではないかと懸念されています。

1989年3月に発生した大規模な磁気嵐では、カナダで大規模な停電が起きるなど地球に大きな影響を及ぼしました。この時の様子を少し振り返ってみましょう。

1989年3月13日に地球に到達したコロナ質量放出(CME)による磁気嵐は3月9日に発生したもので、その3日前の3月6日にはX15クラスという大規模な太陽フレアも発生していました。

太陽フレアとコロナ質量放出の違いを少し説明しましょう。太陽フレアは太陽を覆っているコロナに漂うプラズマ粒子がフレアの爆発により宇宙空間へと放出され、ガンマ線やX線などと一緒に地球に到達するものです。対してコロナ質量放出は太陽から宇宙空間へと突発的にプラズマの塊が太陽の磁場と共に放出される現象です。

どちらも大量のプラズマ粒子が地球に到達するため巨大なオーロラが発生しやすくなりますし、地球の磁気圏に磁気嵐を起こす原因となるため、電子機器や通信機器の不具合につながる可能性があります。

この磁気嵐によりカナダのハイドロ・ケベック電力公社の電力網が破壊され、9時間に渡って停電してしまい600万人にも上る人に影響があったそうです。

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太陽フレアはアメリカにも影響

1989年の大規模磁気嵐では、アメリカのテキサス州やフロリダ州など南方の低緯度地域でもオーロラが観測され、多くの人が当時冷戦状態だったソビエト連邦が何か攻撃をしてきたのではないかという不安を抱いたそうです。

今回は日本でもオーロラが見られるかも知れません。

詳しくは↓下記の記事をチェック!
太陽フレアでオーロラが札幌に出現か?!

この磁気嵐では電波障害などの影響もありましたが、最も大きな影響は気象衛星であるGOESとの通信が断絶したことです。これにより気象データが失われてしまいました。また、NASAの衛星でも250以上もの電子部品の異常が記録されたそうです。

このことからアメリカは以前からかなり太陽フレアに対しては神経を尖らせていました。

ホワイトハウスも太陽フレアによる停電に備える

アメリカでは過去最大級と言われている 1859年に発生した磁気嵐が現代の地球に直撃した場合の想定として、送電網の破壊により最大で1億3000万人に停電の影響がおよび、様々な社会インフラがストップしてしまうだろうという論文が発表されています。

このようなことが起きた場合の被害額は、最大で240兆円に達するとアメリカの研究機関は発表しています。

また、専門家は2022年までにそのような被害をもたらすような磁気嵐が地球を直撃する可能性を12%と見積もっており、これを受けたホワイトハウスは各省庁や機関に呼びかけ磁気嵐に対する脆弱性の評価などを行い、大規模な磁気嵐が発生した場合の対応と被害後の復旧手順などを策定しています。

様々な自然災害と同様、人間に太陽フレアの発生を制御することはできませんが、事前に対応を協議し対策を準備をしておくことが重要なようですね。

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